2016年11月28日

相続人になれるのは誰?法律で定められている相続人の確定について

相続が発生した時に、最初にしなくてはいけないことが「相続人の確定」です。誰が相続人なのか、を確定しないと相続の手続きはスタートできません。期限を気にして「相続人の確定」をおろそかにしたまま手続きをしてしまうと、最悪の場合、相続人が漏れていて、進めていた手続きが全て無効になることも考えられます。相続人の範囲と順位を知って、相続人は速やかに確定するようにしましょう。また遺言書の確認や相続財産の調査も必要です。

相続人になれるのは?

相続人は血縁関係者が基本です。亡くなった人(被相続人)の配偶者(夫・妻)、子供、父母・兄弟姉妹などがその対象になります。配偶者は「配偶者相続人」、子供や父母など亡くなった人と血縁関係にある親族は「血族相続人」といいます。ただし、相続には法律で定められた順位があるため、血縁関係者全てが相続人になれるわけではありません。詳しくご紹介しましょう。

「配偶者」はいかなる場合でも相続人になる(配偶者相続)

亡くなった人の配偶者、つまり夫または妻は常に相続人になります。しかし、正式な婚姻関係がない事実婚や内縁の妻といった場合は、相続人にはなれません。

第一順位は亡くなった人の「子供」(直系卑属)

配偶者に続き、優先されるのは亡くなった人の子供です。子供には、養子、非摘出子(法律上の婚姻関係にある夫婦間の子)、胎児が含まれます。
また、子供が死亡、または相続権を失った場合は子供の子(亡くなった人の孫)が相続人となります。子供の子が死亡、または相続権を失った場合は、さらに下の子の子(亡くなった人のひ孫)へと続きます。

第二順位は亡くなった人の「父母」(直系尊属)

第一順位の相続人がいない場合のみ、第二順位の父母が相続人になります。父母がいない場合は、祖父母が相続人になります。父母のどちらかがいる時は、祖父母は相続人にはなりません。

第三順位は亡くなった人の兄弟姉妹(傍系血族)

第一・第二順位の相続人がいない場合のみ、第三順位の「兄弟姉妹」が相続人になります。
兄弟姉妹には、父親や母親の片方が異なる「異母兄弟姉妹」や「異父兄弟姉妹」も含まれます。兄弟姉妹が死亡、または相続権を失った場合は、甥・姪が相続人になりますが、相続の権利はここまでで甥・姪より下の世代には権利はありません。

順位が上の相続人が優先される

ご紹介したように、血族相続人には相続人になれる第一から第三の順位があります。順位が上の相続人がいれば下の相続人には相続権はない、と覚えておきましょう。また、相続を放棄した人ははじめから相続人でなかったものとされます。

相続人の確定は、亡くなった人の戸籍を調べる必要がある

相続人の確定には、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍が必要です。ほとんどの場合、以下の3点の戸籍が該当します。

  • 戸籍謄本
  • 改製原戸籍(原戸籍)
  • 除籍謄本

過去に本籍地を移動したことがある場合は、全ての戸籍が必要となります。

相続人の確定は四十九日法要(約2ヶ月以内)を目途に行う

相続人の確定は、「相続税の申告」に間に合うように行う必要があります。「相続税の申告」は「被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内」という期限があり、もし遅れた場合は延滞税が課せられます。相続人を確定するための戸籍の収集に時間がかかってしまったために申告期限に間に合わなかった、ということにならないように早めに始めましょう。戸籍の収集にかかる時間はそれぞれのケースによって違います。最短は1~2日ですが、本籍を複数の場所に有していたり、相続人が多い場合などは2ヶ月ほどかかることもあります。そのため四十九日法要が終わる頃(約2ヶ月以内)をおおよその目途として戸籍の収集を完了させておくと、その後に控えている手続きにも順調にすすめられるでしょう。

相続人の確定にかかる費用は平均して3,000~8,000円

戸籍を役所から取り寄せる場合、費用が発生します。戸籍謄本1通の交付におよそ450円、閉鎖済みの「除籍謄本」や戸籍法の書き替え前の戸籍である「改製原戸籍謄本」の交付には1通につき750円かかります。これらが戸籍筆頭者ごと、本籍地ごとに必要です。それぞれのケースによりますが、平均して3,000~8,000円ほどかかると考えておきましょう。兄弟が相続人となる「第3順位」の手続きの場合は、10,000円以上の実費費用になることもあります。
※2016年11月現在

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